クレーム対応を受けるマニュアルがないと頭を悩ませていませんか?
対処マニュアルを作るといっても千差万別だしどうまとめていいかわからないと思います。
実はマニュアルを作るのって会社の屋台骨を作ったり確認する上で重要な役目を果たします。
- クレームのマニュアルって必要?
- マニュアルってどう作るの?
- マニュアルを誰も作りたがらない
マニュアルを作る上でのピラミッド図があるとすれば、マニュアルを作成するには下支えが必要です。
検品書、入荷検品書、品質基準書、受け答え集、会社ガイドライン、情報共有などいろんな準備が実は必要。基準がないと人はわからない生き物です。しっかりと作っていきましょう。
クレーム対応マニュアルを作る理由・メリット
マニュアルを作る理由は状況によって様々です。しかし作ることによってさまざまなリスクから身を守れることも忘れてはなりません。
新人でも緊張しない
対応すべきクレームなのか?カスタマーハラスメント(カスハラ)なのか?新人には判断基準も権限もないため対応に迷いが生じてしまいます。
もし仮に他の部署でもクレーム対応をする状況になった時もそのマニュアルさえあれば全社的に統一した対応が可能になるでしょう。
コミュニケーションによる失敗をなくす
怖いのは個人の対応力という見えないスキルに対して信頼して任せるのは危険です。
ある程度定型を準備しておきそれに沿って会話することでクレームの想定外の逸れ方を防げます。
認識のずれをなくす
従業員によって考え方や教えてもらった知識が違うとお客様への返答も変わってしまいます。
担当が違うと違う事を言っている、これはクレームになり得るため避けたい事態です。誰が担当しても同じゴールにすることを目指しましょう。
あなたの時間も削られなくなる
マニュアルがないと余計に時間がかかり、現場の時間も取られます。あなたに質問が殺到したらあなたの仕事時間が削られてしまうのです。
何よりお客様に迷惑をかけない
現場でモタモタしている間もお客様も待たせてしまうと、二重に時間のロスが発生します。
経営陣に意識を促すことができる
なぜマニュアルが必要なのか経営層や上層部は現実を正しく把握できていない場合が多いです。うまく回っているし現場で教えればいいじゃないか、という認識です。
なぜ必要か?無いとどうなるか(大量辞職・転職・バイト口コミの悪化による人手不足)を知らせてあげてもいいでしょう。
マニュアルのデメリット
アドリブが効かなくなる
マニュアルに固執すると会話のテンポが悪くなったり柔軟で応用の効いた答えが返せないなど、いわゆるマニュアル人間のような対応になりがち。きちんとマニュアルに従う部分と受難に変えてもいい部分は分けて対応するべきでしょう。
管理者が必要
メンテナンスする管理者が1人必要です。作成者が引き続き管理する、が好ましいですが誰でも管理できる状態が一番いいので更新日時や作成者が分かるようにわかりやすく丁寧に作る必要があります。
いずれは形骸化する
作ったはいいけどすぐ使わなくなるでしょう?というそこのあなた。ズバリその通り。全然使わないのに作る労力だけ高いんです。
でもすぐ要らなくなるのはいいマニュアルが役立ってこそ。部下の巣立ちは喜んで見送りましょう。
運用するクレーム対応マニュアル作成4ステップ解説
クレーム対応マニュアル制作の4ステップ
- 社内規定の整理など準備
- 電話・メールマニュアルの作成
- 聞き取り書の作成
- マニュアルの運用・更新
1.準備編
会社の規定・ガイドライン・ポリシーを確認する
マニュアルを作るにあたって、その前身の会社の規定やポリシーは把握していますか?口伝いのフワッとしたものなら文章に書き起こして規定書として残しておきましょう。
また無いのなら問題有りですので、早急に作りましょう。
品質基準書を作る
自社で商品開発をしている場合に限るのですが不良対応マニュアルを作る前に大事なのは、この商品はそもそもマニアルに沿って作られたのかどうかって言う点です。
自社で商品を開発しているのならば、まず商品が企画に沿って作られたものかどうかを確認しなければ不良を根本的に改善することができないため、クレームを受けたとしても、改善点を次に生かすことができません。
クレーム対応マニュアルを作る前にここがしっかりできていないとクレーム対応が難しくなります。
商品・サービスの良品・不良品を共有する
基準を作ったら次はここの商品の良品・不良品の情報を共有します。
自分たちで気づく部分もありますし、お客様からの指摘で判明することもありますので、随時情報を更新・共有し続ける必要があります。
入荷検品書を作成する
意外とないのが入荷検品書です。入荷検品所とは、商品が会社が定める品質に則って入荷してるかどうかを定めたマニュアルです。
入荷したときに品質が逸脱したものかどうかを判別し、誰でも検品しながらクレームの元となる不良品を取り除くことができるようになります。これがあることによって出荷する段階で発生したものかどうかの見分けもつくようになります。
2.マニュアルを作成する
策定にあたって、マニュアル作成者と運営責任者・店舗管理者は厚生省のマニュアルを参考にし、一読すると良いでしょう。
「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」等を作成しました!|厚生省
クレーム対応のマニュアルを作成するにあたって、対応の大まかな流れをお伝えします。
- お詫びの表明:クレームを受けたことを謝罪し、お客様の不快な経験に対して共感を示します。寄り添うお詫びの言葉を投げかけることで冷静になってもらい、対立関係から対話ができる状態まで持っていきます、
- 問題解決策の提示:クレームの内容を正確に理解し、解決策を提案します。お客様の問題を迅速かつ適切に解決するために、具体的なアクションプランを示しましょう。
- 感謝の意を示す:最後に、お客様のご協力とご理解に感謝の意を示します。お客様の声に真摯に向き合い、改善に努める姿勢を強調しましょう。
やっている事はごくごくふつうの流れですが意外とできていない人が多く、どこかでお客様に悪い印象を与えて悪化する印象を受けたので、わかっているとは思いますがあえて書かせてもらいました。
電話マニュアルの場合
準備
メモ用紙、ペンを用意します。何を書くかまとめた用紙を作っておくと抜け漏れがありません。
基本の流れは以下の通り。
- 要件を聞く
- 謝罪のち、提案をしていいか確認してオプションの提示
- 相手に決定してもらい、対応を終える
手紙・メールの場合
準備
メールの定型テンプレートは用意しておくとばらつきが抑えられるので用意しておくといいでしょう。
電話より話が思ったほど伝わらない点に注意。
要点をまとめて簡潔にわかりやすい文章を心がけ、他の人に校正をお願いして間違いがないか確認したのち送信するようにしましょう。
基本の流れは以下の通り。
- お詫びメールの送付
- いくつかの案から希望のオプションの返信メールをもらう
- 対応する旨を伝え、最後もう一度お詫びしつつ締める
対処に困った時どうするか
判断が難しい場合
個別での判断が難しい場合は一旦持ち寄り相談した上での折り返しする旨を伝え対応を終えます。
もちろん後日のご連絡となるため、通常より時間がかかってしまいます。その代わりちゃんと検討してくれている感じが伝わったり間違いは起きにくくなるなどいい面もありますし、過度なクレーマーに対しても名前と住所、電話番号を聞くと退散するなど効果もありますので、お客様のタイプによって使い分けを検討していきましょう。
例:「調査にお時間をいただきたいのですが、折り返しお電話させていただいてもよろしいでしょうか」
例:「上と相談してきますのでお時間いただいてもよろしいでしょうか」
すでに受けたクレームが何度も来る場合
同じ人にわかってくれるからと何度も同じクレーマーがやってきて話をする場合は、明確にどこまで対応するかの基準を設けましょう。はっきり言って甘えているのです。お客様の言い分はしっかりと理解している旨を伝えた上で、「お客様の対応中ですので失礼致します。」と対応を打ち切って、その場を離れます。あなたにも時間は限られているので、一つの対応に追われて他を疎かにする必要はありません。
カスハラと認められる場合
カスハラの定義は厚生省が挙げている基準がわかりやすいです。
企業、業界において様々な判断基準がありますが、一つの尺度としては、①顧客等の要求内容に妥当性はあるか、②要求を実現するための手段・態様が社会通念に照らして相当な範囲であるかという観点で判断することが考えられます。
ヒートアップしてカスタマーハラスメントになったり最初から対応が難しい状態であれば、こちらも対応を撃退モードに切り替える必要があります。
仮にお客様のクレームに正当性があっても、
- こちらの提案も受け入れず過剰に要求する
- 攻撃的で中傷的な言葉を浴びせてくる
- 妨害目的であり業務に支障をきたす場合
など過剰なハラスメントはおかえり願う必要があります。
ブレずに対応するためにも切り電マニュアルや対応切り上げマニュアルも準備しましょう。
3.聞き取りの確認書の作成
何を聞く必要があるのか?あらかじめ調書マニュアルに沿ったフォーマットを用意しておき、聴き漏れや失念を防ぎます。
- 事実関係(何があったか)
-
5W1Hを意識して事実を確認する。客観視や風聴、憶測などは入れない。
- 要求内容(どうしてほしいのか)
-
希望の対応を伺います。相手がこちらの出方を伺っていたらこちらから対応の種類を説明させてもらいます。
- 交換して欲しい
- 返金して欲しい
- 改善して欲しい
など。なかには「そういうことではない」という事をおっしゃるお客様がいますが、必ず要望を聞き出すようにします。こちらから提案しても逆ギレする可能性もあります。プライドが高いお客様は対応相手を上司に変わると話してスッキリするようですが、「誠意」「親身」などといった抽象的な要望は困りますと伝えましょう。
- 会社名・氏名・住所・連絡先
-
顧客情報と結びつけるため電話番号も聞きましょう。住所などはヒアリング後に代品などお送りするのに使います。
- こちらの対応方法案など
-
聞き取りを進めるなかで自分が提案した内容や感じたことをメモしておきます。対応オプションにない対応方法なら尚更記録しておき、他の対応者とも共有しておくべきです。
聞き取り後の調査方法
守るべきルール
客観資料を調査する
先入観や決めつけを捨てる
調査事項
- 購入した証拠(レシート)、映像、お客様情報もあれば
- 会社側の実態調査
- 在庫商品の品質チェック
- 同じ製造元の商品の品質チェック
- なぜ起こったのか?原因の究明
- 再発防止策はあるのか、検討
改善命令がすでに出ている商品がお客様に届いているのなら代わりの商品が必要か?変えるとしたらいつになるかをお伝えして対応を請いましょう。
4.マニュアル作成後の運用と更新
社内で発表・共有できるようにする
起きたクレームやカスハラ体験は社内で報告し、次のトラブルに役立つように共有します。
必ずトップから発表する
社長や上司、店長など責任者が発表することで会社の本気度が伝わりやすくなります。
作成した後のメンテナンス体制を作る
使ってみての意見や、口コミ・コメントを募集フォームを用意するなどして、定期的にレビューを募っては改善していきます。
よくあるクレーム対応はフロー化する
よくあるクレームとその後の決まった対応が固定化されてきたら、フロー化して皆で共有します。
人によって対応が変わってしまうとそれを知ったお客様が不満を抱くからです。
フロー作成ならマイクロソフトの や、Googleの などが作りやすいし見やすいしおすすめ。
聞き取り後の改善
商品やサービスの苦情を聞き取りできたら、見直し、改善できそうなら改善します。
こちらも改善後は社外、社内で報告するようにしましょう。
マニュアルを作る上での注意点
常にアップデートしよう
常に情報は変わります。正解も変わりますし、情報が古いままだと不安にもなります。
常に更新し続けて、更新日時がはっきり見えると安心できるでしょう。
形骸化は免れない
最初しか使われない特質上、形骸化し形だけになったり忘れられたりすることは免れません。
ある意味基盤は皆に染み込んで生かされている状況かもしれません。
大事なのは基礎だけでも維持、風化させないことです。
目標は個人に権限を持たせるところまで
マニュアル対応にももちろん限界はあります。マニュアルはあくまでも業務に慣れるまでのもの、ゆくゆくは個人の判断で決定、行動に移し、上司も従業員を守る意思さえ貫いていけば理想的かなと思います。
クレームに強い検定・資格を取得しよう
クレーム対応がいつまでも苦手なら資格や検定の取得に挑戦してみませんか?
何より自信がついて対応力の向上に繋がります。
まとめ マニュアルは作ってからが本番
マニュアルは生物だと思います。完成まで作ることにそこまで固執せずに、60%作っては改善を繰り返し、アップデート・ブラッシュアップを繰り返していくようにしましょう。














コメント