こちらに問題がなくてもクレームを受けてしまうことも多々あります。そんな時にどうお答えすればいいのでしょうか?
私の経験上とても大事な場面だと思います。なぜなら「返し方に失敗する(相手を怒らせる)と、こちらに非がなくても謝罪しなくてはならなくなるから」です。
理不尽な話ですがこちらに非がなくてもお客様に失礼を働くとその点を指摘されクレームに発展する危険性があります。こちらに非がなくても怒りは解消されていないので、怒りの矛先を見失った時暴走するのではないでしょうか。
ではどうすればいいのか?結論としては「クレームを蒸し返させる隙を与えずにスマートに返す」技術が必要となります。相手が気づいていなくてもやんわりとお伝えし、こちらも必要以上に突っ込みません。
では電話やメールでの立ち振る舞いはどうすれば穏便に済ますことができるのでしょうか?
- こちらに非や落ち度、責任がないのに謝罪を要求された
- こちらに落ち度がないときどうやって答えるか分からない
- 不当な要求は断りたい場合
非がなくても対応するメリットはある
相手の理解を得られるのと同時にきちんと対応したという結果と顧客満足度が上がるメリットを得られます。
そのために必要なのは、調査のスピードや返事の早さも大事な要素になります。結果として「お客様対応で評価をあげてクレーム客を上客にする」チャンスになるので、そっけなく返すのはもったいないと私自身は考えています。
こちらに非がない場合のクレーム対応の流れ
基本的な流れは
- 事前準備・連絡をもらってヒアリング
- 聞き取りを元に事実確認・調査
- 報告と改善案の提示
となります。
非がないと分かっていたとしても調査する時間は頂戴しましょう。実際はこちらのミスでした・・・なんてこともザラにありますし、調べたうえできちんと確証を得てからでもお返事は遅くありません。むしろ調べずその場で即答してしまうと、逆に不信感を抱かせてしまうことになりかねません。
よくあるお問い合わせはサイトに掲載する
連絡をもらう体制を準備・ヒアリング
お問い合わせダイアル・お問い合わせフォームの設置
お問い合わせ部署
聞き取りマニュアルを用意する
非があるか無いか確認する内容
- 氏名(会社名や担当者名)
-
相手の名前
- 購入した証拠の品
-
○月○日に買った商品のレシート・写真
- 補償を証明する証拠
-
病院の証明書・各種診断書・弁護士からの提出書類
聞き取りを元に社内調査・確認をする
証拠品を提出後、社内の問題がなかったか確認します。
商品の製造・品質管理・配送の問題点
会社規定に則った品質を保てているかどうかを照らし合わせて判断します。
過去事例との照らし合わせ
過去似たような事例や対応方法があったか確認します。似た事例があれば対応も沿って行えばよくスムーズです。
社内決定
最終的にチームや社内で集めた証拠を報告し、客観的にジャッジします。最終裁量権を持つ責任者を決めておけば大きくジャッジがブレることは無くなります。
非があった場合は謝罪の対応をしなければいけませんので、それは別の記事にて紹介します。
落ち度や非が無いときのお詫び・謝罪メールの構築例
お詫び・謝罪メールは以下の4つの内容のブロックごとに分けて組み立てると読みやすい構成になります。
簡潔に伝えつつ以下の4ステップを押さえて話を構築すると相手に伝わる文章になります。
挨拶は最低限にすませたのち、まずは不安や疑念・怒りを抱かせたり、問い合わせるお手間をとらせた点についてお詫びする
クレームに対しての調査結果を報告し、お客様の抱いている不安点はないと伝えるこちらのしっかりとした根拠と根拠の出所を説明し、安心と他の懸念への広がりを抑える
まだ不安をぬぐい切れないであろうお客様と想定して、代案やフォローを伝える
最後にお客様に紛らわしい誤解を与えたことをお詫びし、お詫びと今後ともよろしくといった文面で締める
クレームをもらった後の返信電話・メールテンプレート例
例1:こちらにクレームをいただいた時の返信テンプレート
【件名】〇〇の件
株式会社〇〇〇〇様 平素よりお世話になっております。〇〇の〇〇と申します。 〇月〇日に起きた今回の件につきまして、この度は不安を招くような事態を招き申し訳ございません。
直ちに原因を調査してまいりますので、該当商品を弊社返品係までご返品くださいますようお願いいたします。調査結果が判明次第ご連絡させていただきますので、暫しお待ちください。
もしくは以下のように簡潔に欲しい情報を伝え、調査し誠実に回答する意思を伝えます。
直ちに原因を調査してまいりますので、
- 発生日
- 購入日や購入店
- サービスの証拠写真
- レシートなどの証明書類
- ご連絡先
をお教えください。
結論を急がず、まずは不安にさせていること、お手数をおかけしていることに謝罪して調査をしクレーム内容をヒアリングします。購入日やレシート、再度の連絡先などをお伺いしておきます。
【事実確認後】非がない場合のお詫び・謝罪メールのテンプレート例
例1:調査後に再度お送りする報告メールテンプレート
【件名】〇〇の件 【宛名】株式会社〇〇 〇〇様
平素よりお世話になっております。〇〇の〇〇と申します。 お問い合わせいただいていた異物混入の件でご報告させていただきます。先ほどいただいたご指摘につきまして、製造工場にて厳密に確認いたしましたところ、当方に過失はございませんでした。(弊社にて事実確認をいたしましたが、ご連絡いただいた問題に関しての事実は確認することができませんでした。)(理由も添えるとなおよい)通常の製造過程で起きる素材の粒・結晶であり、商品購入ページ・カタログ、商品パッケージや品質表示シールにその旨を記載させていただいております。しかしながら、ご指摘いただいたご意見は真摯に受け止め、今後のサービス品質向上に役立ててまいります。
【件名】〇〇の件 【宛名】〇〇様
いつもお世話になっております。〇〇の〇〇でございます。この度の問題におきまして、いただいた写真や資料をもとに弊社にて調査を行いました。ご指摘の現象でございますが、製造時に起きる現象で、不良や故障・傷みではございません。(結果として当該の問題についてはご指摘の問題の発生・または因果関係を確認する事ができませんでした。)よってこの件に関してこれ以上弊社からお客様に補償等行うことはございません。(誤解を招くような商品説明をしお手間をとらせてしまい申し訳ございませんでした。)ご不明な点がございましたらこちらまでご連絡ください。
必要であれば調査結果を記した報告書も添付します。
例2:お詫びしてしまった後に確認したら非がなかった場合のメールテンプレート
平素よりお世話になっております。〇〇の〇〇と申します。 お問い合わせいただいていた異物混入の件でご報告させていただきます。 先日はこちらに非があるとのことでお詫びし弁償の件をお話いたしましたが、その後確認を進めていく中で、実際は〇〇であり、混入はしないということが確認されました。 大変申し訳ございませんが、この件について弊社としてお客様に対する弁償といったお客様への保障が出来かねますため、やり取りに関してはこれで終了とさせていただきます。何卒ご理解とご了承を賜りたく存じます。
注意:一度保障の話まで進めてしまうと途中で取りやめるのはお客様に不満を抱かせてしまうので難しくなってきます。やはりこうならないためにも初めはお話をお伺いし、詳細を確認してから連絡するようにするのがおすすめなのです。
注意:一度認めたじゃないか!と言われた場合「状況をすべて確認する前にあの場ではお答えしてしまいました。誤解を招き誠に申し訳ございません。」と正直に言います。「皆様一律でこの規定の通り対応させていただいております。」と皆も同様の扱いだと説明した方が納得されるかもしれません。
注意点
その場で答えられない事例なら後日連絡する
その場でわかる不祥事ではない場合、答えをすぐ出すことはできません。
言葉遣いで揚げ足を取られないようにする
よくあるミスが言葉の使い方や調子の揚げ足を取り、「〇〇とはどういうことだ」と問題点をすり替えてクレームをし続ける人がいます。
そうならないように言葉のチョイスには厳重に気をつけて、相手のペースに飲まれないようにしましょう。

ルール通りでは不服だと言う常連に対して
以前の対応がイレギュラーだったことを伝え、「前回は不慣れな対応者だったので異なった対応を行なってしまい申し訳ありません。これが通常の対応です。」とお詫びを挟みながらお伝えしましょう。
特に常連は以前と同じではない対応は非常にストレスを感じます。大事にされなくなったと怒りを露わにしますが、そうでは無いとお伝えし、これ以上ダダをこねても変わらないことを伝えます。
日本人的に言えば「全員に同じ対応をさせていただいております」
「あなただけ特別な対応はできません」とお伝えする方が言うことを聞いてもらいやすいです。
暴言や無理難題を言われた場合は
毅然とした対応が必要です。
暴言に対しては適切なクレーム対応を行っても取り合おうとせず、「誠意がない」とか「上のものを出せ」とか「土下座しろ」または「SNSに晒すぞ」なども含まれます。
「あなたのような無礼な言動を行う方とお話しすることはこれ以上できません」とキッパリと断りましょう。いきなり断るのは難しいと思いますが、上司なり会社側が言っていいと許可を周りにはっきりと伝えることが大切です。現場任せにせず、カスハラに対して毅然と対応していいと、守る姿勢を見せることが大切です。
ポイントは会社のトップがカスハラに対して守る意志を見せること。お店であればその旨を貼り出しても構いません。
BtoBでの非が無い時の対応の仕方
長く付き合っていくためにお互い様の精神と寛容さが必要だと思います。
確認できたからこそ先の失敗を防げたなんてこともあるので、非があるない関わらず大事になる前に確認はどんどんすべきだと思います。
僕はクレームの話から最後にお客様の相談を聞くことも多いですし、営業トークにも繋げられるので良好なコミニュケーション手段にしていけばいいと思います。
非がない時こそ大事な初期対応を間違えない!ポイント7点
まず大前提として、円滑に終わらせる要点があるのでポイントは押さえておきましょう。
その場で反射的に謝らない
対面や電話の場合でもそうですが、いきなりクレームと共に「謝罪しろ!」とお客様に言われた場合は勢いと威圧感に負けて謝罪をすべきではありません。
明確な証拠がない限りは調査をして正式にお詫びするようにします。
そのため答え方は「申し訳ございません。事実確認をさせていただき、改めてお詫びさせていただきます。」と言って事案が起きた詳細をお伺いし、対応を終わります。
ついでに「ご連絡先とお名前、ご住所をお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか」と付け加えます。これはもちろん折り返して連絡するのに必要な情報であるとともに、相手が理不尽を言っていると認識していると退散してくれるフレーズですので覚えておきましょう。
お客様のご不便や境遇は共感してお詫びする
クレームに対してとっさに「申し訳ございません」と言うのは問題について認めることになるので言わないこと。お詫びするときは要素を限定して謝罪しましょう。
「お手間をおかけし申し訳ございません」「不安を抱かせて申し訳ございません」「大事な日に間に合わなくてお詫び申し上げます」「調査のためお手間頂戴してもよろしいでしょうか」など、怒り・不安・悲しんでいるお客様に寄り添うお詫び・謙譲・丁寧語は使った方がいいと思います。
相手のペースに飲み込まれない
相手が法律や警察、偉い人や誰々の関係者だの知り合いだの振りかざしてきますが、反応してはいけません。なぜならそれらの情報はお客様対応に何の影響もないはずです。「承知いたしました。」で話を続けましょう。
スピードを意識する
こちらの回答が早ければ早いほどクレームも大きくならず、一時受付者で終わらすことも可能です。
相手を責め立てない
こちらに非がないと分かった瞬間態度を急変させる人がいますがよくありません。向こうが反省しているならなおさらです。
今後もより良い関係を築いていけるように無事に丸く収まったことをよしとし、その場は終わらせます。
また「参考になった」とか「お声をいただけてしい」とか「解決できてよかった」と相手の行動に少しでも前向きな意見を伝えられると、長くお付き合いのできるお客様へと変貌していくかもしれません。とにかくあなたのフォローにお客様との今後の付き合いが決まるといって差支えはないでしょう。
対応できない点はしっかりと断りを入れる
不当なクレームや要求に対しては、しっかり調査をして結果を提出したうえで、対応できない・お断りする旨をしっかりと明示しましょう。
自分たちで改善できる点があれば報告し素直にお詫びする
例え非はなくとも疑念や不安を抱かせる原因はあったかもしれません。こちらもお詫びする点があれば真摯に謝罪し、改善するように伝えます。
これを入れることでお互いの関係性への緊張感が緩和され、より良い関係を構築できると思います。
他の電話・メールに強くなる方法
AIチャットbotを活用する
AIチャットボットを活用して、お詫び・謝罪メールの作成をスピードアップさせることができます。

資格・検定を取得する
資格や検定を取得することで知識や考え方の幅が広がり、落ち着いてクレームに対応することができるようになります。
そして対応力がアップし自信に繋げていくことができれば、より良いお客様対応ができるようになります。
まとめ 非がない時も細心の注意を払って対応する
こちらの商品やサービス・対応に問題がないことがわかっても油断することはできません。
お客様がそれで納得するとは限らないのです。「でも・・・」「だったらこれはどうなんだ」など話が横に展開していくこともあります。
そこで突き放すのではなく「ご指摘の問題とはそれますが・・・」と前置きしてできるだけ相談に乗っていく寛容さも必要だと思います。













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